日本民間放送連盟賞/2016年(平成28年)入選作品:発表
日本放送連盟賞(2016年)の入選作品が発表になりました。
私は引き続き、テレビ教養部門の審査員を務めさせていただきました。最優秀作品、優秀作品は以下の作品です。
最優秀
『ノンフィクションW 撮影監督ハリー三村のヒロシマ ~カラーフィルムに残された復興への祈り~』 WOWOW
優秀
『廃校はアカン!~熱血“ホンマちゃん”、北星余市高に生きる~』 北海道放送
『SBCスペシャル 長者原騒動記』 信越放送
『人生フルーツ ある建築家と雑木林のものがたり』 東海テレビ放送
『和風総本家 日本という名の惑星・パラオ編』 テレビ大阪
『じいちゃんの棚田』 テレビ愛媛
『いのちを伝える~元食肉解体作業員の挑戦~』 熊本県民テレビ
いずれも見応えがあり、初めて知ることも多く、教養部門に相応しい作品でした。おめでとうございます。
個人的に一番印象的だったのは、熊本県民テレビの『いのちを伝える~元食肉解体作業員の挑戦~』でした。元食肉解体作業員の方が優れたコミュニケーターとして、「肉をいただくということ」だけでなく、自分たちの職業への差別という現状も伝えているという点。よく番組内で職業差別の問題まで切り込めたなあと。
「食肉解体の仕事が差別されていると知らせることは、むしろ差別を顕在化させてしまうだけではないか」という(元)同業者たちからの懸念もあったみたいですが、差別があることを伝えなければ、差別の問題もなくならない。実際、少しずつではあるようですが、周囲の目が変わってきたと番組内でも語られていました。
昨年も書いたのですが、地方局でこのような良作が作られているのに、一部の人しか見ることができないのはもったいない。有料でも良いので、ネット配信してくれると良いのにとつくづく思います。