内田麻理香ブログ:KASOKEN satellite

ブログというかお仕事日記というか身辺雑記というか。

『週刊新潮』7月9日号 インタビュー掲載

 『週刊新潮』7月9日号のインタビューを受けました。

“新会議に山中教授”への懸念 コロナ対策の政治利用が加速も(デイリー新潮) - Yahoo!ニュース

 COVID-19対策の専門家会議が「前のめり」になってしまったのは、専門家の見解が政治に反映されない状況が続いたので致し方なかったのでは、とコメントしました。新しいアドバイザリーボード等の組織体が何をするのかはこれから注視したいです。

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毎日新聞『今週の本棚』『病魔という悪の物語 チフスのメアリー』書評を寄稿

 毎日新聞に書評を寄稿しています。

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 チフスの不顕性感染者で「毒婦」などと呼ばれ、隔離されたまま一生を終えた「チフスのメアリー」。誰もが感染源となる今、メアリーの物語は私たちと地続きです。

 著者の金森修は、健康保菌者(キャリア、不顕性感染者)のうち、メアリーだけが不当な扱いを受けたのは、彼女がアイルランド系移民、貧しい賄い婦、女性、独身という社会的条件が、彼女の人生に不利に働いたと指摘しています。 社会的弱者ほど経済的なダメージが大きいのは、コロナ禍でも同じでしょう。

 料理を禁じられたメアリーは、一度解放されますが、再び賄い婦をしていることが発覚し、逮捕されます。でも、このメアリーを容易に断罪できるでしょうか。他に稼ぐ術がなく、健康保菌者という概念が広まっていなかった時代です。様々な業種の自粛が要請されるけど、適切な補償がなされない今にも通じる話だと考えます。

 この「ちくまプリマー新書」は、中高生対象のレーベルですが、大人にも読み応えのある、大人こそ読むべき本が揃っています。こちらの本もぜひ。

 

 

大月短期大学の入試問題に拙稿が使われました

 大月短期大学の入試問題(国語)に、朝日新聞の拙稿「あすを探る:「証拠」ぶつけ合う代わりに」を採用したとのご連絡がありました。

 一年で4校の入試に自分の文章が使われたのは初の経験で、自分でも驚いています。ありがとうございます。

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日本医療科学大学の入試問題に拙稿が使われました

 朝日新聞に書いた「あすを探る:「証拠」ぶつけ合う代わりに」が、日本医療科学大学の入試問題(国語)に使われたとのご連絡がありました。朝日新聞の論壇時評欄に昨年度書いたものが入試問題に使われたのは、広島経済大、岐阜大に続き3例目。ありがたい話です。

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『ポリタスTV』 出演

 津田大介さんが運営されている、『ポリタスTV』に出演しました。新型コロナウィルス対策をする専門家について。そして朝日新聞に書いた「あすを探る」をより丁寧に説明させてただく機会を得ました。

 津田さん、平日は毎日このポリタスTVを運営されているのですね…と感嘆(私は一日でも大変でした)。

  アーカイブがありますので、こちらからご覧になれます。


コロナ対策専門家会議が廃止|AI&スパコンを活用する政府の新専門家会議が発足したことについて、サイエンスコミュニケーターの内田麻理香さん @kasoken に伺います。【ポリタスTV】(7/1) #ポ

朝日新聞「論壇委員が選ぶ今月の3点」6月

 朝日新聞の論壇時評の欄で、「論壇委員が選ぶ今月の3点」が掲載されました。

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森田朗「政治と科学、責任を取るのはどちらか?」(JBpress 5月25日)

<評>科学者が予測を誤ったとして一審で禁錮6年の実刑判決(二審は無罪)を受けたイタリア中部ラクイラ地震を例に、科学と政治の関係を考える。森田は、双方の役割分担と決定過程の公開を徹底する必要があるとする。

政治と科学、責任を取るのはどちらか? NFIからの提言(3)政治家と科学者の役割と責任を再考する(1/2) | JBpress(Japan Business Press)

 この森田論考では、後出しジャンケン的な批判は卑怯」と指摘します。 また、科学の判断に「政治的な配慮が入り込む余地を少なくする」ための提言もしています。

 科学と政治の役割/責任については 尾内隆之・調麻佐志「新型コロナウイルス感染症対策における科学と政治」岩波『科学』6月号 でも鮮やかに分析され、まとめられています。緊急事態宣言までの時系列表も詳細でありがたい。

 

苅谷剛彦「『自粛の氾濫』は社会に何を残すか」(Voice 7月号)

VOICE(ヴォイス) 2020年 7月号

VOICE(ヴォイス) 2020年 7月号

  • 発売日: 2020/06/10
  • メディア: 雑誌
 

ラニア・アブゼイド、アンドレア・ブルース「政治の壁に挑む女性たち」(ナショナルジオグラフィック日本版 6月号)

 

朝日新聞『あすを探る』「「暗黙知欠く専門家に注意」」寄稿

 朝日新聞の論壇時評欄の、「あすを探る」コーナーを担当し、寄稿しました。

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 ハリー・コリンズとロバート・エヴァンズの研究を補助線として、誰を専門家として信頼できるか検討してみました。大事なのは「暗黙知」です。具体例として話題の「K値」を取り上げました。

 本文で「感染症の専門家以外の見解だからという理由で、すべてを退けるべきだとは思わない。異分野間の適切な共創は、建設的な知見を生む」と書いたとおり、異分野の人は口を出すな、という意味ではありません。「越境」する際には自覚が必要、と考えます。

 

専門知を再考する

専門知を再考する

 

 

  いまの時代、科学的知識の社会学を専門として研究を続けてきた、ハリー・コリンズとロバート・エヴァンズの研究は、世の中を見通すために役に立つと思います。邦訳されている書籍としては、上の二つがあります。