内田麻理香ブログ:KASOKEN satellite

ブログというかお仕事日記というか身辺雑記というか。

『サイエンスコミュニケーション』 vol.8 No.1 掲載

サイエンスコミュニケーション Vol.8 No.1

サイエンスコミュニケーション Vol.8 No.1

  • 作者: 日本サイエンスコミュニケーション協会
  • 出版社/メーカー: 日本サイエンスコミュニケーション協会
  • 発売日: 2018
  • メディア: 雑誌
  • この商品を含むブログを見る
 

 日本サイエンスコミュニケーション協会誌『サイエンスコミュニケーション』2018年のVol.8 No.1の特集は「本とのサイエンス」。この特集に、「限界を踏まえて市民が関わる科学」が掲載されています。

f:id:kasoken:20180819145434j:plain

毎日新聞に掲載した書評、 

kasoken.hatenablog.jp

『科学の不定性と社会』の加筆版になります。

この特集号では、サイエンスコミュニケーションに携わる人たちにおすすめの本が紹介されています。ぜひ手に取ってみてください。

 

信濃毎日新聞「夏休みの一冊」『宮沢賢治の元素図鑑』書評

宮沢賢治の元素図鑑ー作品を彩る元素と鉱物

宮沢賢治の元素図鑑ー作品を彩る元素と鉱物

 

 信濃毎日新聞の「本紙書評委員10人が選んだ夏休みの一冊」で、桜井弘著『宮沢賢治の元素図鑑』化学同人の書評を寄稿しました。

f:id:kasoken:20180819153011j:plain

元素研究で名高い桜井弘さんが、宮沢賢治にも通じていたという。桜井さんの解説から、賢治の文章から科学の要素を見出して「科学者としての賢治」を楽しむことができます。さらに、豊遥秋さんの鉱物写真で彩られているという。贅沢な一冊です。元素好きにも、賢治好きにもぜひ手に取っていただきたい本です。

毎日新聞・書評『どもる体』

 毎日新聞の「今週の本棚」に『どもる体』の書評を寄稿しました。

mainichi.jp

どもる体 (シリーズ ケアをひらく)

どもる体 (シリーズ ケアをひらく)

 

 吃音という難しい障害に焦点を当てた本ながら、深刻になりすぎない形で描き、誰もが「その感覚わかる……」と感じるであろう一冊。この本の「軽やかさ」「受け入れやすさ」は著者の文章の巧みさ、装丁、編集……が相まって出来上がったのでしょう。ベストセラーになって版を重ねているのも納得、おすすめです。

四谷大塚『Dream Navi』2018年8月号・インタビュー記事掲載

  四谷大塚が発行する『Dream Navi』2018年8月号に、インタビュー記事が掲載されました。

Dream Navi 2018年 08 月号 [雑誌]

Dream Navi 2018年 08 月号 [雑誌]

 

 「なぜ勉強するの?」の特集で、私は「新しいことを知ると自分が好きになれる」とのお話をしましたが……さて、これで答えになるのでしょうか。子供にとって「なぜ勉強するの?」という問いは切実で、そして大人からは答えにくい。「これ!」というわかりやすい答えはないのでしょう。他の方々のインタビュー記事、興味深いです。

 

『100年後の世界』(化学同人)刊行記念トークセッション・登壇

f:id:kasoken:20180609113737j:plain

鈴木貴之氏『100年後の世界』刊行記念のトークセッションで、お相手をつとめさせていただきました。

www.kagakudojin.co.jp

 鈴木先生の所属は総合文化研究科。(案内文の肩書きは学部と大学院で違っていましたが)私と同じ職場の先生でもあります。科学哲学がご専門。

  SF映画を導入に、生殖技術、AI、ロボット、ビッグデータなど最先端技術について問いを投げかけていきます。SF映画に詳しい人も、詳しくない人も大丈夫。その映画を知っている人でも楽しめますし、知らない人でもその映画を観たくなるでしょう。

 あと、「耳にしたことがあるけど、わからない」先端技術の概観について知りたい人にとってもお得です。生殖、遺伝子、バイオ、能力増強(エンハンスメント)、サイボーグ、不老長寿、人工知能、ロボット、情報、マインド・リーディング、「考える心の操作」、仮想現実と揃っています。

 これらのテクノロジーを私たちが扱うために、「これ」といった答えはありません。著者の鈴木さんも提示していません。みんなで考えていく、答えが出ないけど考え続ける問題群なのです。というわけで、第15回分のアクティブラーニング型授業の題材にも最適です。教科書としてもおすすめです。

 さて、イベント当日ですが、盛会のうちに終わりました。「素人さん……じゃ、ないですよね?」と思える参加者の皆様が多く、熱心でしかも鋭い質問がたくさん飛んできて、トークイベントとして盛り上がりました。私も楽しめました。

 会場のBOOK LAB TOKYO、ここも良いですね。

booklabtokyo.com

 最近、「書店」という場を通じたサイエンスコミュニケーションについてあれこれ考えを巡らせているのですが、改めて書店や図書館を通じたサイエンスコミュニケーションについてアプローチしたいと思った次第。

寄稿『通信文化協会』74号

 

f:id:kasoken:20180609113045j:plain

通信文化74号

 通信文化協会の会報誌『通信文化』74号(2018年5月号)の巻頭言で「コミュニティをつくるコミュニケーション」と題して、南方熊楠が作ってきたプロ、アマを問わないさまざまな科学コミュニティについての拙文を寄稿しました。お手に取る機会がありましたら、ぜひ。

 5月号の表紙のPDFはこちらから読むことができます。

毎日新聞・書評寄稿『明治の技術官僚:近代日本をつくった長州五傑』

 毎日新聞の「今週の本棚」欄に、書評を寄稿しています。

mainichi.jp

 幕末時、長州藩から密航してイギリスにわたった5人がいました。その5人のうち、伊藤博文井上馨がいた、というだけでなく、工部省、工部大学校(現在の東大工学部)をつくった山尾庸三、「鉄道の父」と呼ばれる井上勝、造幣部門で尽力した遠藤謹助がいたというように、たいへんな豪華メンバーであったと。そして、科学技術立国・日本の礎を築いたという、ドラマのようなほんとのお話です。

 実際、映画にもなっています。山尾庸三が主役で、演ずるのは松田龍平

長州ファイブ

長州ファイブ

 

  著者の柏原さんは、この長州五傑を「専門性」という補助線で描いているのが興味深いです。例えば、幕末であれば数ヶ月英国にいただけでも「専門性」を持つとして重宝される人材になる。でも、少し時間が経つだけで、求められる専門性が変遷していく。その明治維新時の動きのはやさが、今に生きる私たちにも妙に切実に感じられますし、登場する人物の葛藤も伺えます。