内田麻理香ブログ:KASOKEN satellite

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共同通信社『世界でもっとも美しい量子物理の物語』書評寄稿

 共同通信社に『世界でもっとも美しい量子物理の物語』の書評を寄稿しています。全国各紙で配信予定です。

世界でもっとも美しい量子物理の物語――量子のモーメント

世界でもっとも美しい量子物理の物語――量子のモーメント

 

 量子力学が自然科学の文脈を離れ、日常で受容されている様を描いた一冊です。

 米国では、「量子なんとか」という言葉がポピュラーなようですが、その事情は日本とは異なるな、と感じました。日本で量子論絡みの言葉が使われているのって、せいぜい「シュレーディンガーの猫」くらいでしょうか……? これも、ポピュラーとは言いがたい気がしますが。

karapaia.com

 この記事を読んでも、国によって文化差があるなと感じます。ここで挙げられている中で、日本でも関係しそうなのは「自然」「天然」「オーガニック」という言葉の使われ方でしょうか。あと、日本特有のものとして、ポケモン絡みの「進化」の用法があるかもしれません。

 自然科学の文脈を離れ、自然科学の言葉や概念が日常で使われる様は、量子力学の分野に限らないことは言うまでもありません。