よく世界美しい図書館ランキングとかに選ばれる、プラハ・ストラホフ修道院にあるストラホフ図書室へ。修道院自体は12世紀に作られたのもので、現在も現役の修道院として使われています。図書室はそれよりあとの時代に作られたもの(とはいえ18世紀)。美しいのはもちろんのこと、智の重みに圧倒される場でした。
この図書室は、今も独自の目録と学習室を持った科学研究機関として機能していて、神学、歴史学、芸術史などを専門とする研究者たちに対して開かれているそうです。
こちらが、神学の間。
「神学の間」では天井のフレスコ画に「知恵・発見・博識 v.s. 信仰・宗教」の対立が描かれているとのこと。
「神学の間」に、天球儀や地球儀のコレクションがあるのも興味深い。
天球儀&地球儀の奥に見える金色の扉は「禁断の書」が鍵をかけて保管されていたとか。
このはめ込み細工の回転式編集機は、調べ物をしながら文章を書くときに使ったようです。なるほど、機能的です。
「哲学の間」は天井までぎっしり蔵書があって総数約5万点! 数学、物理学、天文学、歴史学、芸術学、文学、詩集、百科事典などなど……。
その天井には人間の精神史のフレスコ画が。
人間の精神を描いた絵画が、これだけ広い分野にわたる膨大な書に支えられている様子は、積み重ねられた学問の重みをずしりと感じると共に、学問の目指すところは途方もない遠くにあることも伝わってきます。一つや二つの部屋でここまで心を動かす部屋があるんですね。
「神学の間」と「哲学の間」をつなぐ廊下には、法学や医学、薬学の蔵書のほか、博物学の資料から仏像までなんでもあり。その懐の深さにも驚きました。