内田麻理香ブログ:KASOKEN satellite

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人工知能学会 第66回 言語・音声理解と対話処理研究会・発表

 私の所属している東京大学大学院学際情報学府には、副指導教員制度があり、副指導の先生からも指導を受けることができます。私の副指導教員は、情報学環の石崎雅人先生。今回、石崎先生からお声をかけていただき、発表の機会を得ました。

 当日は、大阪から新幹線に飛び乗り、ぎりぎり開始時刻に学環福武ホールに滑り込むというていたらく。

 人工知能学会 第66回 言語・音声理解と対話処理研究会

 タイトルからすると、私には何の関係もなさそうに見えますが、テーマが「ワークショップ」であり、課題図書(というか、私に事前に読んでおいたほうが良いと、石崎先生にお薦めされた)がこちら。

ワークショップと学び3 まなびほぐしのデザイン

ワークショップと学び3 まなびほぐしのデザイン

(他にシリーズで、1と2もあります)

 とにかく充実したプログラムで、ワークショップを多角的に見ることができました。あと、何より有り難かったのが、最後の貴重な総合討論の場で、石崎先生と苅宿先生から私の博士論文のアドバイスに結構な時間を割いて下さったこと……。他の参加者の皆さま、本当にごめんなさい。ちょうどこの頃の私は「とにかく、論文書き始めればいいのに、五里霧中」という状態で(注:書いているのは2013/12/16です)、それをご心配してくれたからでしょうね。そもそも、この研究会で発表の場を設けて下さったことが大きな指導だ。で、私の発表・コメントから「自分の過去の実践の否定」をやってることが苅宿先生にも「あ、この状態はまずい」と通じたのかもしれません。
 このとき、石崎先生から頂いたアドバイス
「内田さんの実践が良いか悪いかを分析するのは違う。『何であったのか』を考えよう」
 は、大事にしたい言葉です。

 あと、一応予稿も書いてます。

料理を題材にしたサイエンスコミューケーション「キッチンサイエンス」 | 文献情報 | J-GLOBAL 科学技術総合リンクセンター

 これに際しても、石崎先生は先手先手を打って、論文の見本やら送って下さったな……まったく知らない分野だと文献書くの、大変だもの。これもありがたい「指導」だった。

興味のあるかたに。当日のプログラムを書いておきます。


12:30-13:00 一般セッション(1件)
「軽度認知症高齢者のための情報支援システムにおける不適格
 発話に頑健な談話行為識別」
 佐土原 健,児島 宏明(産業技術総合研究所),成田 拓也,
 二瓶 美里,鎌田 実(東京大学)大中 慎一,藤田 善弘(日本
 電気株式会社),井上 剛伸(国立障害者リハビリテーション
 センター研究所)

13:05-14:50 特別セッション(一般発表(2件)+招待講演(1件))
「即興ダンス表現ワークショップの教育的効果」
 中野 優子,岡田 猛(東京大学

「ワークショップにおける自閉症児と健常児の社会的相互作用の評価」
 山田 小百合(東京大学

招待講演
「演劇ワークショップを成り立たせる諸要素についての実践的経験からの考察」
 花崎 攝(演劇デザインギルド)

15:00-16:00 特別セッション(一般発表(3件))
「子ども・若者のもめごと・対立解決のためのワークショップ実践」
 田中 圭子(NPO日本メディエーションセンター)

「料理を題材にしたサイエンスコミュニケーション『キッチンサイエンス』」
 内田 麻理香(東京大学

「実践的なキャリア教育活動のためのワークショップと学習成果共有の仕組み」
 朝川 哲司(青山学院大学

16:10-17:55 特別セッション(招待講演(1件)+一般発表(2件))

招待講演
「ワークショップ知の共有」
 苅宿 俊文(青山学院大学

「『コミュニケーション実践のコミュニケーション科学』のための試論」
 高梨 克也(科学技術振興機構さきがけ/京都大学

「参加型ワークショップを理解する視点」
 石崎 雅人(東京大学

18:05-18:45 総合討論(「ワークショップにおける知の共有化」)