書評という仕事を承ったのは、いつだったろうか。2010-2012年あたりかな。そして、有り難いことに、2013年から、毎日新聞から書評員としてお仕事を頂戴した。あ。でも、子供向けであれば、もっと前からしていたのではず。もちろん、手を抜いていたわけではなく、だからこそ力んでいた気もする。
今まで(子供向け以外)は「この本書評してくれませんか?」というお願いだったのですが、毎日さんの書評員になってから、自分で本を選べるようになった。でも、今回いただいた某社さんのお仕事は、今までは決め打ちでのご依頼だったのに、「どちらの本が良いでしょうか?」と私に選択権を渡して下さった。これも嬉しいですね。
本を読むことは、そのものが楽しい。自分に何物か身についたような錯覚を覚える。しかし、書評を仕事として、金銭という対価を得るとまた別だ。私のようなひよっこは、その緊張感はなんとも表現しがたい。
自由に選べる場合。書評の対象本をどう選ぶか。私は未熟者なので、自分が勉強になるかもしれないという観点で選んだりする。そして、自分のもやもやとした疑問を明らかにするために、本を選ぶ。後者に関しては、担当の方にご迷惑をおかけするので、申し訳ない限りだ。ただ、世間で「なあなあ」で受け入れられるような意見に対するカウンターも必要だと思っている。ただ、その場合にご迷惑をおかけするであろう担当者さん、ごめんなさい……。あとは、世間的には「科学」と関係ないと思われる書籍を、選びたいなとは思っている。
正直、書評という仕事は苦しい、しかし楽しい。そして、自分が変わっていくような感覚を覚える。大げさかもしれないけどね。頭の構造がつくりかえられるような気がする。本を読むこと自体は、気楽で楽しいけど、責任を持って「読む」というのは違うのよね。自分だけだと、さらーっと読むけど、他の人はどう読むのだろうか? とは考える。
品のない話だが、対価を頂戴しつつ、お勉強させて頂いているというか。恵まれている。
とにかく。今日も楽しく本を読もう。
シャーロック=ホームズの冒険 上 シャーロック=ホームズ全集 (5)
- 作者: コナン=ドイル,シドニー=パジェット,中尾明,常盤新平
- 出版社/メーカー: 偕成社
- 発売日: 1983/06
- メディア: 単行本
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私が小学生の頃、親にねだって買ってもらった全集。これも、科学書だ、と私は思っている。