今回、毎日新聞の「今週の本棚」ではこちらの本を書評しました。
好奇心の赴くままに ドーキンス自伝I: 私が科学者になるまで
- 作者: リチャードドーキンス,Richard Dawkins,垂水雄二
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2014/05/23
- メディア: 単行本
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今週の本棚:内田麻理香・評 『好奇心の赴くままに ドーキンス自伝1』=リチャード・ドーキンス著:毎日新聞
科学者にして思想家、彼の発信した文章は賛否両論を問わず世界を揺るがす。私の立場からしてみたら、仰ぎ見るサイエンスライターですね。
そしたら自伝を見たら……完璧過ぎる英国のアッパークラスの生い立ちでございました。家系図とか最初の「いかにも上流社会一家」の写真とか見ているだけでもくらくらします。しかもイケメンときた。少年時代から若い頃の写真ももちろんだが、表紙の写真の美形っぷりといったら。
ただ、非常に素直で内省的に自分のことを綴っている。
ドーキンスの「伝記」ではなく、自身が「自伝」を記してくれたことは、私たちにとって幸運だろう。彼が読ませる文章の名手であることはもちろん、彼自身が当時と今の感情を細やかに、素直に描写している。
この「率直さ」が読者の心をつかむと思うのです。