内田麻理香ブログ:KASOKEN satellite

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毎日新聞『「ものづくり」の科学史』書評掲載

 「今週の本棚」にこちらの本を掲載させていただきました。

 「互換性」「標準化」の話です。互換性は、同じ製品で対応する部品同士を入れ替えても、製品として機能するというもの。「標準化」はさらに一歩先を行って、異なる製品とも互換性を持つような部品の製造をすること、である。例えば、私たちが、USBメモリを自由にどのメーカーのパソコンで使えるのも標準化のおかげ。
 その互換性や標準化が成立する過程を丹念に追ったのが本書である。それを推進したのは「戦争」。科学技術を推進する起爆剤が、やはり戦争なのか……という気に改めてなりますね。マニアックかもしれないけど、歴史やものづくりが好きな人にはたまらないであろう一冊。

 余談も余談。そういえば、ガンダムUCでも、ガンダムの機体の部品が、ネオジオンでも可能ってなんなんでしょうねえ、とバナージがぼやく場面があったような。漫画版だったかな。うろ覚えで申し訳ないのですが。あれは、アナハムエレクトロニクス社、一社独占による標準化ですねえ……。