- 出版社/メーカー: BMG JAPAN
- 発売日: 2003/09/26
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ゲイリー・オールドマンは大好きな役者さんで、「レオン」にせよ「ドラキュラ」にせよどれもこれもエキセントリックだがなにをやってもかっこいい、と思っている。でもこのベートーヴェンは、その中でもはまり役なのではと個人的には一押しです。
この映画は、史実をもとにした「作り話」*1。だけど、だけど。あの「彼女」を「不滅の恋人」にしたことで、苦しいほどの切ない話にしてしまった。(ネタバレになってしまうが)つまらない行き違い、誤解で長年……しかも死ぬ直前まで憎み合うことになってしまう。そして最後の最後でようやくお互いを許し合う。しかもそのきっかけが稀代の名曲第九である。もう完璧な「物語」です。
ベートーヴェンの曲って確かにロマンティックなのだけど、ショパンのロマンティックさとは違って暑苦しい。でもその魅力が全開で、しかも要所要所これぞという曲を配しているところも、この映画の見所なのではないかと思う。
そのベートーヴェンの素敵な暑苦しさを表しているこのラブレター。冒頭から素敵。
My angel, my all, my very self...
どうしても、もう一度観たくなってしまった。
*1:青木やよひ氏の著作、ベートーヴェン〈不滅の恋人〉の探究―決定版 (平凡社ライブラリー あ 21-1)などを見る限り