内田麻理香ブログ:KASOKEN satellite

ブログというかお仕事日記というか身辺雑記というか。

Eテレ『すイエんサー』シリーズ・DVD-BOX

 Eテレ『すイエんサー』シリーズのDVD-BOXのご紹介&宣伝。頂戴したのがかなり前なのに、今さらになってしまって申し訳ないです、関係者の皆様。自分が出演した映像を見るのは、気恥ずかしくて、反省だらけで、なるべく避けたい……と思っていたのですが、時間が経ってようやく冷静に見ることができました。そもそも、私のような一般人が市販されるDVDに収録されているって、有り難すぎるし、今後もないでしょう。改めてお礼申し上げます。

 謎の科学(?)エンターテインメント番組。視聴者の皆さんからお寄せいただく、日常生活の中で抱くちょっとした疑問や思いをテーマに、MCとゲスト、「すイエんサーガールズ」が体当たりで挑み、解き明かしていきます。皆さんも是非一緒に考えてください。

 『すイエんサー』は、生みの親の村松秀氏によって、その制作の背景も含めて書籍化されています。

女子高生アイドルは、なぜ東大生に知力で勝てたのか? (講談社現代新書)

 以前、こちらのブログでも紹介しました。

kasoken.hatenablog.jp

 映像版『すイエんサー』は、3シーズン(6巻×3セット)発売されています。テレビ番組、書籍、DVDいずれもサイエンスコミュニケーションのお手本として勉強になります。

  パイロット版&第1シーズンは、AKB48だったんですよね。私が「失敗の達人」として登場する回は

「イ」の巻

  • 必ず失敗するお料理キッチン! 中華あんかけ編
  • 必ず失敗するお料理キッチン! フルーツゼリー編
  • 必ず失敗するお料理キッチン! ケーキ編
  • 特典映像:必ず失敗するお料理キッチン! マヨネーズ編

 です。挑戦する女の子たちが台本なしでガチで挑戦、自分の頭でぐるぐる思考しながら正解を見つけ出すという、「科学のプロセス」を見せる番組スタイルは、このときから確立しています。

 あとで驚いたのが、パイロット版(特典映像の「マヨネーズ編」)で渡辺麻友さん(個人的にかなり好きなアイドル)と共演(?)していたこと。不覚すぎる(当時も可愛いなあとは思っていたけど。みんな)。

 ブレイク直前のAKB48のメンバーが科学の問題にチャレンジする姿を見ることができる、という意味でも貴重かも?

  こちらは第2シーズン。メンバーが、雑誌「ピチレモン」のモデルに交替になり、「すイエんサーガールズ」になりました。私が登場しているのは

「す」の巻:超ビックリ! こんな料理のスゴ技があったとは!?

  • たった1日だけで、2日目のおいしいカレーの味を作りた〜い!

「イ」の巻:「失敗の達人」が立ちふさがる!

  • 必ず失敗するお料理キッチン! オムライス編
  • 必ず失敗するお料理キッチン! 茶碗蒸し編
  • おもちをビヨ〜ンとできるだけ長〜くのばしたぁ〜い!
  • 必ず失敗するお料理キッチン! シュークリーム編

「エ」の巻:さあ! とにかくチャレンジしてこいや〜!

  • 頭がキーンってなっちゃうのをなんとかした〜い!!

 わたくし、「失敗の達人」がすイエんサーガールズたちに嫌がられているのが、ありありとわかりますね……。だって、収録時間が長くて帰るのがいつになるかわからなくなりますもの(彼女たちは、台本がないどころか、当日まで何のテーマかも知らされていない)。自分よりも2回りも年下の美少女たちに「また出たー」的に扱われるのは、なかなかキツいものがありますが、これもスタッフの皆様が上手くキャラを作って下さったおかげでしょう。

 このDVD-BOXの楽屋トークでも、すイエんサーガールズたちに「『失敗の達人』、登場するとき怖いよねえ」「『大失敗ですねえ』『どうでしょうねえ』ばかりで何も教えてくれない」とかあれこれ散々な言われようで笑いましたが、「でも、癒やし系?」「小動物系?」とかフォローも入れてくれました。みんな優しい。

 改めて見るとわかりますが、すイエんサーガールズたちが「閃いた」ときは、はっと表情が変わるんですよね。当然も当然。だって、実際に一生懸命考えているんだから。そのリアルな様子を見るから、視聴者も彼女たちと同じ気持ちになって、一緒に体験している気分になるのでしょう。

  こちらは第3シーズン。私が出ているのは

「イ」の巻:スイーツの超ワザに挑戦だっ!

  • マンガのようにふっくら分厚いホットケーキを焼きたぁ〜い!!

「ん」の巻:お料理の超びっくりなスゴ技に感激!

  • 必ず失敗するお料理キッチン! ハンバーグ編
  • メッチャ味のしみこんだおでんをカンタンに作りた〜い!!

 もう、この頃になると、すイエんサーガールズたちが番組を通じて鍛えられているので、挑戦する問題もハードルが高くなっています。収録のときを思い出して、私も「ごめんね……」という気分になってくるくらい、難しい。

 このシーズンでは、「東京大学とのガチンコ対決」が収録されていて、これに続く大学等への挑戦状シリーズの始まりを見ることができるのも貴重ではないかと。

 見直して改めて思うのは、このDVD-BOX、家庭や学校(小学校、中学校くらい)などにあると、科学教育の適切な教材になるのは確実(親子共に)。一時停止しながら「どう思う?」ってみんなで考えれば、すイエんサーガールズやAKB48のメンバーの悩む気持ち、最後の「わかった、嬉しい!」という喜びも一緒に体験できる。科学の醍醐味を味わうことができるはずです。