内田麻理香ブログ:KASOKEN satellite

ブログというかお仕事日記というか身辺雑記というか。

朝日新聞(#論壇)秩序が揺らいだ時、現れる差別 コメント寄稿

 朝日新聞の論壇委員が注目する論考を1本選んで、記者が深掘りするコーナー。今月は私もコメントを書いています。

 

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注目したのは『都市問題』7月号、村山綾「コロナ禍における差別と不寛容―社会心理学の視点」。

 コロナ禍の中、様々な差別の問題が露わになっていますが、「差別はいけないよね」と言うだけでなく、どのようにして私たちは差別的な感情を表出してしまうのか、社会心理学的な観点から考えるのは重要だと思います。

 村山綾さんのこの記事もですが、『都市問題』7月号の論考「コロナ禍における差別と不寛容:社会心理学の視点」『都市問題』7月号も、必読の内容です。

TBSラジオ「荻上チキ・Session-22」出演

 TBSラジオ荻上チキ・Session-22」に、神奈川県立保健福祉大学教授の八代嘉美さんと出演しました。テーマは、「今、あるべき科学コミュニケーションについて」です。

 作動中/進行中の科学についての科学コミュニケーションは、即座にわかりやすい解は出せませんが、一緒に考える材料にしていただけたらと思います。

www.tbsradio.jp

朝日新聞「論壇委員が選ぶ今月の3点」7月

朝日新聞の論壇時評の欄で、「論壇委員が選ぶ今月の3点」が掲載されました。

digital.asahi.com熊谷晋一郎、久保田正「匿名の権利と実名公開の必要性 メディアは数十年つきあう覚悟を」Journalism 7月号

<評>津久井やまゆり園(相模原市)の重度障害者殺傷事件では犠牲者の多くが匿名とされた。障害者で医師・研究者の熊谷は「差別から逃げるための匿名の権利」と「差別をなくすための実名の公開」の二つが必要だと説く。

手塚マキ、辻仁成「31字に込められたホストたちのコロナ対策」Design Stories 7月18日

宮坂昌之、畑川剛毅「『新型コロナで集団免疫はできない』免疫学者の警告」朝日新聞デジタル 7月2日

 

 

『週刊新潮』7月9日号 インタビュー掲載

 『週刊新潮』7月9日号のインタビューを受けました。

“新会議に山中教授”への懸念 コロナ対策の政治利用が加速も(デイリー新潮) - Yahoo!ニュース

 COVID-19対策の専門家会議が「前のめり」になってしまったのは、専門家の見解が政治に反映されない状況が続いたので致し方なかったのでは、とコメントしました。新しいアドバイザリーボード等の組織体が何をするのかはこれから注視したいです。

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毎日新聞『今週の本棚』『病魔という悪の物語 チフスのメアリー』書評を寄稿

 毎日新聞に書評を寄稿しています。

mainichi.jp

 チフスの不顕性感染者で「毒婦」などと呼ばれ、隔離されたまま一生を終えた「チフスのメアリー」。誰もが感染源となる今、メアリーの物語は私たちと地続きです。

 著者の金森修は、健康保菌者(キャリア、不顕性感染者)のうち、メアリーだけが不当な扱いを受けたのは、彼女がアイルランド系移民、貧しい賄い婦、女性、独身という社会的条件が、彼女の人生に不利に働いたと指摘しています。 社会的弱者ほど経済的なダメージが大きいのは、コロナ禍でも同じでしょう。

 料理を禁じられたメアリーは、一度解放されますが、再び賄い婦をしていることが発覚し、逮捕されます。でも、このメアリーを容易に断罪できるでしょうか。他に稼ぐ術がなく、健康保菌者という概念が広まっていなかった時代です。様々な業種の自粛が要請されるけど、適切な補償がなされない今にも通じる話だと考えます。

 この「ちくまプリマー新書」は、中高生対象のレーベルですが、大人にも読み応えのある、大人こそ読むべき本が揃っています。こちらの本もぜひ。

 

 

日本医療科学大学の入試問題に拙稿が使われました

 朝日新聞に書いた「あすを探る:「証拠」ぶつけ合う代わりに」が、日本医療科学大学の入試問題(国語)に使われたとのご連絡がありました。朝日新聞の論壇時評欄に昨年度書いたものが入試問題に使われたのは、広島経済大、岐阜大に続き3例目。ありがたい話です。

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