内田麻理香ブログ:KASOKEN satellite

ブログというかお仕事日記というか身辺雑記というか。

note、書いてます

note.mu

 どんなプラットフォームだろう、と思って書き始めました。

note.mu

 こちら200円。

note.mu

こちら500円。

 正直、値段つけるほどでもなかったかなー(特に「よしなごと」の方。読み放題だとしても高すぎるわ。もっとプライベートを晒せばいいのだけど)と思って、購入して下さった方には申し訳なく思っています。価格の設定、既に買って下さった方も含めて申し訳ないと反省しております*1

 要は私はcakesの使い方がわかってない! ……でも、「サイエンス徒然」のほうには、今日そこそこ投下したので、楽しんで下さる方は楽しんで下さいませ。
 今回書いたのは、「元素」に関わるエッセイたちです。

*1:無料にした場合、マガジンをばらした場合は返金されるようなのでご容赦下さい。もし私の理解が間違っていたら教えて下さい。

『機動戦士ガンダム THE ORIGIN III 暁の蜂起』

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bvc.bandaivisual.co.jp


 早速観ましたよ−。『機動戦士ガンダム THE ORIGIN III 暁の蜂起』。これは文句なしに面白かったです。実は、「I」の頃はファンとして冷や冷やして観ていたのですが、この3回目にして「きたきた……」という感じは最高でした。

 革命家であり策謀家である、シャアの覚醒の物語。彼、モビルスーツ使いでも「3倍速い」と言われながら、ニュータイプ君のアムロにはまるで適わないわけじゃないですか。だから、やはりシャアの才能は革命家(これも叶わなかったけど)や策謀家として開花しているような気がするんですよね。あとは暗殺の名人か……。

 しかしこの作品はシャアの声優さんがが池田秀一氏ってところにかかっている気がする。あの声! あの声じゃないと、本編に繋がらない。そしてみんな納得しないと思う。よく青年の若々しい声で演技して下さいました……そして、それに相応しい安彦絵であの冷酷な表情も痺れます。

 声優さんでいうと、ギレン(銀河万丈氏)やアムロ古谷徹氏)の声の若さにも驚きました。1979年から何年経っているんだ? セイラはララァ役の藩恵子さんの娘、藩めぐみさんなのですが、彼女の演技も素敵です。というか、今放映している『うしおととら』のアニメ版のキリオ役と同一人物とは思えない。

 シャアとガルマの、微妙で複雑な友人関係の描かれ方も興味深いです。ガルマ、かわいい。

 次作も楽しみです。

批判する書評の条件とは?

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 先日、毎日新聞の書評員の「書評パーティ」に行ってきた。あの方も、この方も! でテンション上がる。ただ、前回行ったときは、書評員になったばかりで場違いで小さくなっていたのですが、3年目ともなると、自分の書いた書評を読んで下さり、名前を覚えて下さる方々もいて居心地が良かった。ちなみに、毎日の書評員は(朝日や読売と違って)年限がなく、定期的な会合もなく、自由に好きな本を選んで下さい、という(だからこその、年に一度の書評パーティ)。この「好きな本を選んで下さい」は、嬉しくもあり、プレッシャーでもある。

 毎日新聞の書評欄は、故・丸谷才一先生が全面的に改革したのだが、基本的に「褒める書評を書こう」という方針だったらしい。ただ、池澤夏樹先生曰く丸谷先生は批判してもよい対象の本とは

・著者が大家

・ベストセラー

 であるらしい。もう一つの条件は池澤先生もお忘れになったようで。
確かに、新聞書評は、その本の売れ行きを左右する。その点では、批判も大ありの学会誌の書評と異なる(まったく立ち位置が異なるが)。その意味で丸谷先生の仰ったことも納得がいく。

 でも、書評をしている身であると……ベストセラーを書評したくない(既に売れている本ではなく、発掘したいという願望がある)、自分がつまらないと思う本に手をかけたくない。周囲の人たちと「そんな本対象にしたくないよね」と、ぼそぼそと。

 やはり、(毎日新聞の場合、書評したい本を自由に選べる。先着順だが)気に入った本を書評したい! と皆さん思うのではないか。少なくとも私はそうだ。

「あら浜」

 何度お伺いしたかわからない、「あら浜」さんへ。このお店は、東日本大震災被災して、仙台駅近くに移転したのですが、人気で今や3店舗出しているのかな? 場所によっては予約しないと難しいかもしれないですが、ここもぜひお勧めしたいお店です。

tabelog.com

 夫の講義にワークショップの形で参加して下さった先生方のところにお邪魔させていただきました。というか皆様、顔見知りなのでSTS学会の仙台分会みたいな感じになっていて(お一人、STS学会に入ってらっしゃらない先生もいましたが)楽しい時間を過ごさせて頂きました。
 ここのお店、隠し酒もこっそり出してくれて嬉しい。ワイングラスで飲む日本酒も格別です。

 f:id:kasoken:20160525233656j:image  「ガゼウニ、2切れくらい残して下さったら別の料理を作りますよ」として出てきたのが……ウニのリゾットだ!  f:id:kasoken:20160525233709j:image

 ここの名物は赤貝と「はらこ飯」だと思うのですが、鮭のはらこ飯は9月くらいで終わってしまう。今回いただいたのがマスのはらこ飯でしたが、これも美味しかった。

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毎日新聞「今週の本棚」書評掲載『絵巻とマンダラで解く生命誌』

 本日の毎日新聞に書評が掲載されています。久々の大書評。対象本はこちらです。

今週の本棚:内田麻理香・評 『絵巻とマンダラで解く生命誌』=中村桂子・著 - 毎日新聞

絵巻とマンダラで解く生命誌

絵巻とマンダラで解く生命誌

 

  著者の書くことに「そうそう」と頷くところが多すぎて、逆に書評として距離をとって書くのが難しかった。
  中村桂子先生の生命誌をご存じの方は多いでしょうが、絵巻とマンダラで美しく包んで説明した決定版(今のところの)だと言えるでしょう。図版(生命誌絵巻)も紙上に載っているはず。図版も載せて下さったのはありがたい。でも、ぜひ、ぜひ本を手にとっていただきたい。

 本書の終盤にでようやく気づいて、書評にも載せたのですが、著者は現代の「蟲愛づる姫君」なんだなあとしみじみ。著者は科学コミュニケーションという言葉が出る前から、その営みを実践されていた第一人者でもあります。

 

「りんたろう」

 「下見したいから、一緒に行って」と言われたので行ったのがこのお店(「りんたろう」)。はい、こんな下見ならば大歓迎です。

tabelog.com


 来週から、昨年秋、オランダ・ユトレヒトでお世話になった先生がいらっしゃるので、その方の歓迎会用のお店の偵察でした。その先生が奥様と娘さんたち連れということで、大学生協だとなんか………と思ったらしく、このお店に目をつけたらしい。
 私もユトレヒト大のファカルティハウスの美しいレストランに招待してもらった。

大学内にこんなレストランがあるなんて素敵です。 

kasoken.hatenablog.jp

 

 お安いのに手がかかっていておいしい。内装も美しい。日本酒はワイングラスで出てきます。また美味しいお店発掘しちゃったよー。仙台にいらっしゃるならば、ここもお勧めです。

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『ニコニコ学会βのつくりかた』刊行

 私が12月に「ニコニコ学会β〜FINAL〜」セッションの座長をしたのですが、そのときの富野由悠季監督と瀬名秀明先生の対談が、『ニコニコ学会βのつくりかた』に収録されています。私は単なる座長(司会)ではありますが、登場しています*1。この奇跡の対談をキャスティングしたことに誇りを持っています。本に取り上げて下さったのもありがたい。

ニコニコ学会βのつくりかた―共創するイベントから未来のコミュニティへ

ニコニコ学会βのつくりかた―共創するイベントから未来のコミュニティへ

 

  『つくりかた』の名に恥じない、上手な作りの本になっていると思います。はっきりしたコンセプトがあり、それでイベントを作る細かいノウハウが惜しげもなく書かれています。全員で集合写真、とか撤退を早くする、とか確かに大事なんだけど軽視されやすい、というか気づかない。ワークショップなど実施される方には、大きなヒントが膨大に得られるかと。あと、徹底したリハーサルの部分に関しては、イベントをする方には必読かと思われます。私も横で見ていて驚きました。香盤表に関しては、テレビ出演の経験があった私でも見たことがありませんでした。勉強になりました。

そもそもコンセプト作りに動機がなければならない。それをほかの人を巻き込む形にするにはどうしたら良いのか、まで丁寧に書かれている。

 個人的には、くとのさんの書かれた部分(p.71)

「第9回の『科学へのアンビバレントな想い』セッションは、ガンダムシリーズで知られる富野由悠季監督と作家の瀬名秀明さんに登壇して頂きましたが、想像されるかもしれないように先に著名な方の登壇を決めて後で内容を付けたのではありません。科学コミュニケーションという大きなテーマがまず先にあり、科学の要素を取り込んだ作品を作り上げるというニコニコ学会βならではの切り口が設定された上で、座長のサイエンスライター内田麻理香さんからお二人に登壇を依頼しました」


という記述が嬉しい。ありがとうございます。また、有名人が登壇しても、座長がデリゲートして、ニコニコ学会βのコンセプトに合わせていただくというという説明も。このあたりを書いて頂いて、座長としては感涙です(いえ、ほんとに大変だったんですよここも含めて……皆様のご協力あってこそでしたが)。

 ここまで、内幕を披露して良いの? というくらい有り難い一冊です。

 

*1:しかし、この細身過ぎる二人との写真は我ながらきついものが